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(アスペルガー症候群のお子さんにグッズを使ってもらう時に改題)


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自閉症の人は嘘をつくか?誘導されるか?

ス ケジュールや選択活動を嫌がる自閉症の人に対して

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YouTubeに出していいか尋ねた
YouTubeに出していいかどうか尋ねた


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自閉症の人は嘘をつくか?
誘導されるか?

2011-10-27

「自閉症の人は嘘をつくか、つけないか」

 これは昔から仲間うちでよく議論になりました。
 先に私の現時点での結論を書いておくと
「嘘の定義による」
「人による」
「状況による」
だと考えています。

 最初は「嘘はつけない」というのが優勢でした。例えば中学生の男の子が好きな女の子に話しかけたいと思う、でそばに行き「耳の穴の中、耳くそがいっぱい だね」と言ってしまう、とか、大人の会議でまあその場ではみんなが上司や同僚に遠慮して言わない、あるいは考えつかない「本当のこと」を言ってみんなを沈 黙させてしまうとか(しかしそれが思わぬ解決につながることもある)・・・ついつい言わなくてもいい場で「本当のこと」を言ってしまうのが特性だ、という わけです。

 しかし「いやうちの子嘘つくよ」という例もたくさん聞くようになりました。こんな状況です。
 親御さんから「宿題できた?」と質問される。この時「できた」と言うとその場から解放され好きなゲームができる。「できてない」と言うと留めおかれ、今 やりたくない宿題をやらされる。その体験が積み重なる。
 ある日「宿題できた?」と質問される。やってはいないが即「できた」と答える。
 こんな感じですね。

 これはいくつか問題があります。
 まず、おめめどうのえらぶメモ帳などを使って目でみてわかるようにして質問したらどう答えるかな?ということ。上の場面は音声言語のみを想定していま す。で、本人さん「しゅくだいできた」という音(意味でなく)に「できた」と答えれば、好きなことができる、と学習しているかもしれない。メモ帳で尋ねる と「意味がよくわかる」場合が多いので本来の適切な(?)答えを答えてくれる可能性が上がります。

 でも「こう答えたほうが得になる」がわかってるって、すごいことだし、またその場合、得になる答えは予想されるから、そもそも「質問の形を変える」「その質問をしなくてすむようにする」を周囲の人は考えるべきかもしれない。例えば変えるなら
「宿題はどれをしましたか?」「宿題はどこまでできましたか?」とか。

 それと同じことなのですが「宿題できた?」と尋ねられて、でも音声言語なので何を聞かれているか意味はよくわからないので単にオウム返しで「できた」と答えているだけ、とい う可能性もあります。
 これまたえらぶメモ帳で尋ねてみれば、意味がわかるようになって本来の適切(?)な答えの確率が上がります。(しかし、今私の頭の中では「適切な答 え」って何なんだろう、というのがグルグル回っています)

 「嘘」の定義を「その場で宿題ができていないという事実があったら、その事実通り答えるのが本当でその事実と違うことを答えれば嘘」と言うなら嘘をつく 自閉症の人はいっぱいいると思います。

 これが定義を「相手の質問で、相手の頭の中にあるイメージや意味、感情などがしっかりわかっている。それを読み取ったうえであえて事実と違ったことを言 おう。相手はそれで困ったり、事実と異なっていたら感情を害したりするだろうが。そこまでわかって言うもの」とするなら、嘘をつく自閉症の人の確率はぐっ と下がるでしょう。
 あと、確か「何か(しかし事実とは違うこと)を言ったら、周囲にウケた。で、頻繁にそれを言うようになった」という例もあったような気がします。

 まあ、でも「書いてやりとりをする」をやってみてからいろいろ判断したほうがいいのは事実ですね。

 次に誘導の話。

 誘導に従って答えることは自閉症であろうがなかろうが日常社会でもごく普通にあることですね。あるいは直接誘導されなくても見えない圧力が存在しその通 り答える。

 学校場面で言えば
先生「運動会、楽しかったねえ」
児童「楽しかった!」
 あるいは運動会の感想文を書く時「楽しかったです」でしめくくる。

 ごく普通のことですね。

 私の息子が小学校3年生くらいの時の話。息子は発達障害関連の診断は受けていません。で、親の口から言うのも何ですが、当時は(今は・・・?)勉強もス ポーツも何でもできる、友達もたくさん、そんな子でした。彼が運動会の後、感想文に書いたこと。

「運動会は楽しくなかった」

 何か競技に負けたわけではありません。ただ息子は「勝つ」ことを期待され、プレッシャーを感じ、そして「勝った」のですが、でも「楽しくなかった」の だ、と書いたのです。

 私は「すごい」と思いました。まあ単なる親バカです (^_^;)

 私自身の例で言えば、小学校の時たくさんの偉人伝を読みました。読後の感想文は、最後は必ず

「◯◯さんみたいになりたいです」

で締めくくっていました。ある時、それを読んだ大学生のお兄さんに「お前ほんまにこう思とんか?」と突っ込まれ困ってしまいました。その伝記はガリレオの で、宗教裁判で意にそまぬ証言をし、あとで「それでも地球は回っている」と(聞こえないように)つぶやいたところで終わっていたと思います。お兄さんとし ては「そんな権力に屈して思ってもいないようなことを言う人間になりたいのか」ってわけです。いやはや小学生には荷が重い突っ込みでした。

 まあ、そんなふうに誘導は社会のあちこちに普通に存在します。

 しかし、特に知的障害の人に対しては周囲の人(教師とか支援者とか保護者?)からの誘導は多く見かけるような気がします。たいていは周囲の人が本人さん に「良かれ」と思ってなのですが。そして「本人の意志ってわからないから」とも言われる。

 そうやろか??いや、日頃から「意志を示す」「選択をする」「コミュニケーションする」をしていなかったら、そりゃそうだろうと思います。特に自閉症の 人は「文字を(音として)読める」「文字が形としてわかる」「口から音声(単語や文を含む)が出せる」であってもそれが「他人とのコミュニケーションに使 える」「こういうふうにしたら適切なコミュニケーションができる」ということに気づきにくい人たちなのだから、そこが気づけ、いつもその手立てが使えるよ うにもっていかないと「本人の意志」はわかりにくいままだと思います。

 でもあの手この手で本人の意志を確認するようにしていたら、どんどん出てくるように思います。これは上の「嘘」のオウム返し(エコラリア)の話にもつな がりますがA君の話。

なかなか 書いては下さらない

 このキャンプははっきり覚えていないのですが2001年頃か?
 2005年・2006 の記録は残っています。こんなキャンプでした。

 私はA君とは1998年頃から、私がウエストバッグに入れている小さなノートに

◯◯はすきですか

はい   いいえ

とか書いて見せると「はい」とか「いいえ」とかたぶん本当の意志を「音声」で教えてくれていました。それでたくさんの対話をしました。これは現在のえらぶ メモでやっていることと同じですね。えらぶメモの方がわかりやすいと思います。

 しかし怖くて聞けなかったこと。それは

「学校は好きですか」

 聞いておけば良かったと思います。

 なお1997年頃のエピソードにこんなものもあります。

自閉症の お子さんとのVOCAを使ったコミュニケーション授業1997

の動画の下に出てくるエピソード。

 たぶん1997年。みんな体育館にいました。A君は体育館の壁にもた れ「学校なんていらなあい。◯◯養護なんていらなあい」と少し苦しめの顔で言い続けていました。私はそれを聞いてショックを受け、この先生はわかってくれ るだろうとある先生(威嚇と暴力は大嫌いで、特別支援教育にも造詣の深い先生)に告げたところ、もちろん私を励まそうとしてのことだとは思いますが「自閉 症の子はわけのわからないことを言うことがあるからね」とおっしゃいました。

 ああ、そういうふうに考えはるのだなあ、と思いました。まあ、その学 校で最高に素晴らしい先生でもそうなのですから、ほんと周囲の先生にはまともには「相談」できないなあ、と思いました。

 その頃はA君は教師からイジメと言っても良い「指導」を多々受けてい たと思います。

 上の「学校なんていらなあい。◯◯養護なんていらなあい」というのは確かに遅延性エコラリアです。彼は誰かに伝えようなんて思っていない。ただ頭の中に グルグル回っているのをたまたま出しただけです。しかし、そこから周囲の者はたくさんのことを学ぶことができると思います。

 先日、10年ぶりにA君に会って、私の実践動画をYouTubeや私のブログにアップする許可を貰おうとしました。その様子はこちらにまとめています。

自閉症の お子さんとの授業の失敗例1997年

 親御さんは「もちろんいいですよ。息子もそう言うと思いますから来て頂かなくてもいいですよ」とおっしゃって下さいました。しかし私は「是非とも直接ご 本人にあってお願いし、許可をもらいたい」とお願いし、動画をDVDにし、持って言って見てもらい、えらぶメモ帳で尋ねました。すると私のお願いすべてに 「いいよ」と音声言語で答えてくれました。(私は音声言語は出していません)

 まあねえ・・・「それも誘導やないか」って言われたら確かめるすべはないのですが・・・

 でも日々、お互いに「意味のわかる」「本人からの意志を伝える」コミュニケーションをしていたら、実感として「ああ、この自閉症の方もちゃんと自分の意 志を伝えてくれてるなあ」というのがわかると思うのですが。

 日頃やっていないとわからないとは思います。



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