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仲間はずれにしないで!
ー非常時における障害をもつ子どもへの支援と工夫ー

※この文は2012年5月に発行された「小児看護5月号
 総特集〜発達障がい児への対応と支援 看護師としてできることは何か〜」
(へるす出版)に掲載された記事の「元」原稿です。
 実際の記事はこの半分ほどになっています。

   PDFファイル(ダウンロードできます。印刷する場合、こちらが読みやすいです)
巻 物カレンダー

スケジュール
  スケ ジュール
  と けいメモ
  
TODO メモ

コミュニケーションメモ
   おはなしメモ
   おはなしツイン
   ◯× メモ
   選ぶメモ
   どうしてメモ
  四 コマメモ

ふ きだしーる

TELCA

あのね ♪

イ ヤーマフ

サ ポートブック
サポートペーパー


グッ ズのある教室


グッ ズについてのコラム

停電の説明
「どうしてメモ」で停電を説明する

して欲しいことを伝える
「○×メモ」でして欲しいことを伝える

気になる時間を伝える
「とけいメモ」で気になる時間を伝える

みとおしを伝える
「みとおしメモ」や「みとおしビッグ」でみとおしを伝える

書いて(描いて)伝える
「おはなしメモ」で書いて(描いて)伝える(筆談)
これは活字で書いてますが、もちろん手書きでしゅしゅーと書けばいいのです

書いて尋ねる
「おはなしツイン」で書いて尋ねる

書いてやりとりする
「おはなしツイン」で書いてやりとりする

いつなにがあるかを伝える
「巻物カレンダー」で、いつなにがあるかを伝える

具体物で選んでもらう
具体物で選んでもらう

えらぶメモで選んでもらう
「えらぶメモ」で選んでもらう

津波がここに来ないことを伝える
「津波がここには来ない」ことを「おはなしメモ」で伝える

活動場所を伝える
活動場所を伝える(構内図なども利用し)

活動場所を伝える
必要な場合は写真なども添えて(これはトイレの写真)

実際に見てもらう
実際の掲示を本人さんに見てもらう

実際に見てもらう
実際の新聞を本人さんに見てもらう(強調するところには下線を引いたり)

サポーターさんと過ごしてもらう
「みとおしメモ」でサポーターさんと過ごしてもらうことを伝える

時には絵を添えて
「みとおしメモ」にも時には絵を添えて

節電を伝える
「四コマメモ」で節電を伝える(ちゃんと「みんながHappyになる」という理由も)

つけておきたい電気
「えらぶメモ」でつけておきたい電気(電灯)を選んでもらう

計画停電を伝える
計画停電を伝える

計画停電の時間(時刻)を伝える
「とけいメモ」で計画停電の時間(時刻)を伝える

四コマで上着を着ることを伝える
「四コマメモ」で上着を着ることを伝える

どうしてメモで上着を着ることを伝える
「どうしてメモ」で上着を着ることを伝える

えらぶメモで上着を選んでもらう
「えらぶメモ」で上着を選んでもらう

一日中、家にいることを伝える
「○×メモ」で一日中家の中にいることを伝える

一日のみとおしを伝える
「みとおしメモ」や「みとおしビッグ」で一日のみとおしを伝える

家の中でできることを伝える
家の中でできることを伝える

一日中家の中にいる理由を伝える
「どうしてメモ」で一日中家の中にいる理由を伝える

長期のみとおしを持ってもらう
「巻物カレンダー」で長期のみとおしを持ってもらう




 2011年3月11日、私たちおめめどうのスタッフも、あ の地震から津波の映像を、テレビでリアルタイムに見ていました。ぞわぞわと胸騒ぎ、どうなっていくかわからない不安、そして、自分たちに何ができるんだろ うという切ない気持ち。遠い関西にいるものには、どうすることもできない歯がゆさがありました。

 ネットは極力使いたくない。これは、阪神大震災の後に伝えられたことでした。被災地の人たちの大切な通信網を奪わないこと。他の地域に住むものは、極力 利用を控えること。それも経験としてありました。

 でも、一つだけ書いておかなくちゃ。
 
「ハルヤンネ@おめめどうです。書くものを
 持って、避難してください。いつもの支援
 を忘れずに、見せて伝えるをしてください。
 どうぞ、ご無事で 3月11日 16:27」

 これが、最初のツイッターでの書き込みです。
 自閉症・発達障害の支援をする方なら、おわかりになると思いますが、相手に物事を伝えるとき、そして、尋ねるときに、「見える化」をします。それは、写 真や文字だけではなく、身体的なモデルもそうですし、枠や線といった図形もそうです。見える形にすることで、伝わっていくのです。

 そのためには、この緊急時に、「なにか書くもの」がいるわけです。それすらなければ、果たしてどうするのか?ある人は、地面に書くと言い、ある人は、血 で 肌に書くという方もいらっしゃいました。そのくらい、「見せて伝える」が大事になってくるのです。

 ネットを使わないとはいえ、仕事上メール受信はしていました。すると、ある自閉症の成人男性の親御さんからのメールが飛び込んできました。

「うちの息子も、仕事から帰ってきたら、テレ
 ビ
が違うので、パニックとはいかないまでも
 イ
ライラするに違いありません。ハルさんの
 ブロ
グで、緊急時に どんな視覚支援がいいか
 を流し
てもらえませんか?」
   
 その申し出を、私は受けることにしました。そして、ブログに、コミュメモを使った非常時の支援と工夫を配信しはじめました。

 翌日の携帯メルマガ「おめめどう通信」が、以下の文章です。
ーーーーーーーーーーーーーーー
★こんにちは、ハルヤンネです♪今日のメルマガは、転載可です。必要な方に、お知らせください★

 こんな日でも、メルマガは出します。届くかどうかわかりませんが、被災地のみなさん、頑張れ!たいへんだけど、阪神大震災を知っている私達にいえるの は、何年も何年も掛かるかもしれないけど、復興するということです。でも、今は、危険が無いように、少しでも落ち着いて過ごされることです。

 携帯から「月がまわってくる」に、緊急の場合のメモ帳の使い方 を、アップしています。★がコ ミュメモを使っている画像です。

 もし、緊急の場所に居る、家でも非常時を過ごしているのであれば、一番にすることは、「一日のみとおしを立てる」です。みとおしメモで、現時点からこれ からの本人の予定をスケジュールします。これが命綱。

 そして、簡易な「巻物カレンダー」を作り、地震のあった昨日から、どこで過ごす、なにがあるなどを記していきます。本人が知りたい情報、学校が再開す る、自 宅へ帰るというようなことは、多めの日数を、まずはどこかに記入してみましょう。

 一番見やすい場所に、このスケジュールとカレンダーの二つを貼ります。

 あと、アナログ時計を置くと、時間はとけいメモとのマッチングができます。

 してはいけないことがあったら、「○×メモ」で、外に出ない× 部屋の中で遊ぶ○という風にしていいことを、必ず一緒に伝えましょう。

 テレビは、地震や津波のニュースになっています。子ども番組が楽しみなお子さんには、「地震や津波で日本中が困っています。子ども番組がありません。残 念」と書いて説明してください。それから、他のできる遊びを提案します。

 理由や説明は、「どうしてメモ」や、「四コマメモ」を使うとわかってくれます。

 また、コミュニケーションには、「おはなしメモ」や「おはなしツイン」で筆談をします。こういう緊急なときほど、本人が選んだものができる、得られる は、気持ち を楽にします。「えらぶメモ」で、食べ物や行き先などを選んでもらうといいです。

 したいことやする予定があって、今の状況でできないときは、「春休みは地震で街が壊れてできません。@@へは夏休みに行きましょう」と行ける行けないは 関係なく、見える形で約束して安心させてあげてください。

 さて、避難所など公共の場所に居るときは、できるだけ隅っこを選んで、敷物を敷いてその上に名前を見えるように書きます。そのエリアが、家族や自分の場 所にしてしまいます。入れるかごを決めるとか本人の使うものは、人と兼用は避けましょう。「マイ・水バケツ」「マイ・食料」にしてあげると人介入が減り、 安心します。

 エリアの近い場所に、ひとりイスを置いてカームダウンに使うといいかもしれません。毛布など包まれるもの。そして、イヤマフなどの感覚を緩和するグッズ は必ずそばに。それから普段からの癒しグッズや安心アイテム、遊び道具を持っておくこと。

1.時間軸支援
2.場所軸支援
3.感覚緩和グッズ
4.コミュニケーショングッズ

それから

5.ご褒美(終わったらなにがあるか)

この五つを準備してください。それが、仲間 はずれにしないということです。

 困ったことがあったら、おめめどうのメールに返信ください。下記にある番号へファックスでもいいです。支援のアイデアは考えます。繋がっています。どう ぞ、気持ちを少しでも楽に、お子さん、ご家族が、無事に乗り切られますように。

◆◆◆おめめどうのE-MAIL:haruyanne@omemedo.tanba-sasayama.com
おめめどうのFAX:079-594-4667
ーーーーーーーーーーーーーーー

 ここから、緊急時において、どのような伝え方をしたらいいのかを、おめめどうのグッズを使っての支援を、項目ごとに、書いていきます。

 非常時(震災時)というテーマですが、病院ではという場面での応用も付け加えています。

<きちんと命名する>
 一つ目が、名前をしっかりつけることです。今回、津波、地震、がわからないお子さんもいらっしゃると思います。それでも、そういう風にしっかりと命名すること は、とても大切なことです。イメージが伝わるような画像を伴うといいでしょう。ネットでも、図鑑その他いろんなところから、画像が簡単に手に入る時代に なっています。しっかりと命名し、画像を伴った形で見せることです。

 病院なら「注射」「手術」「点滴」など、初めての経験ならわかりにくいものであっても、命名し画像を伴い、こうですよを伝えるようにします。また、何に 効く、なんのためにするという説明も伝えましょう。

<理由を説明する>
 停電になった、水がでなくなったというようなことが、起こります。そんなときには、どうしてそうなったのかを説明することです。幼児期の子どもや知的障害 がある場合は特に、伝えてもわからないと支援する側が思ってしまいます。また、怖がらせてはいけないとごまかすことも多いでしょう。けれども、彼らであっ ても、「なにかが起こった」くらいのことは、察知しています。地震、津波、病気、事故、具体的にはなにかわからないかもしれません。でも、なにかたいへん なことが起こったのだは、周囲の私たちの混乱を感じてわかるのです。でも、私たちと違うのは、「なにが起こったの?」「どうなっていくの?」は、本人から は尋ねられないということです。聞かないから知らないでいいというわけではありません。
 
 本人にとって必要なこと、テレビが見られないこと、電気がつかないこと、家に帰れないこと、なにが起こってどうなるのかを、ちゃんと説明しましょう。説 明をする=わかるじゃないかもしれません。でも、感じるのです。この人は、教えてくれているという姿勢を。

 そのために命名は不可欠なことでもあります。

<みとおしを立てる>
 緊急なことが起こると、一番心配になるのは、これからどうなるのか?どうしたらいいのか?です。それは、私たちも同じ気持ちになるでしょう。帰宅困難に なってしまったら、いつ家にたどり着くだろうかと思うでしょう。避難所にいくことになったら、今日はココで眠るのがわかるまでは、いつ帰れるだろうかと思 うでしょう。

 自閉症・発達障害の人たちにとっては、この<見通し不全>が一番の不安要因になります。みとおしを立てるときのコツは、どのような状況でも、現時点から 書き始めることです。

1、現時点、どうしているか

 そのあと、起こることを続けていきます。できたら、ごはんや歯みがきといった、日常しているルーティンは入れましょう。それが時間の流れの手がかりになり ます。できないことは、省きます。もし気になるようなら、「@@でありません。残念」と説明する、それでも納得できないときは、仮の簡単な項目をいれま す。
寝るところまで書き、その日のみとおしをまず立てます。翌日は、寝る前か、また、翌朝に一緒に書いていきます。

 おめめどうのコミュニケーションメモでは、「みとおしメモ」や「みとおしビッグ」といったスケジュール手帳を使います。

 怪我や病院にいくことになっても、まず、最初にすることが、「みとおしを立てる」です。

1.学校
2.車に乗る
3.病院
4.怪我を見てもらう
5.お金を払う
6.飲み物を買う
7.車に乗る
8.お家

という具合に、だいたいの見通しを立てます。それは、絶対に必要な支援です。

 もし治療を苦手とするなら、どういう手順で行うかを、簡単でいいので、記して見せてください。

<していいことを伝える>
 震災の時には、避難所で過ごす方も多くおられました。自閉症・発達障害のお子さんをつれたご家族はさぞたいへんなことだろうと推測できました。なれない 場所、見通しの無い時間、ざわざわとした雰囲気、子供達には、どれ一つとっても安心できるものはないのです。

 だからこそ、安心できるためにも、ちゃんと伝えるがいるのです。ここでは、ウロウロしない、お母さんの近くにいるというルールを、「○×メモ」で示していま す。当然してはいけないことの方が、増えていきます。でも、ダメダメと禁止ばかりされても何をしていいのかがわかりません。×を伝えるときには、○も一緒 に伝えます。そうして、○の状態のときに、褒める。自閉症・発達障害の人の行動の整え方です。

 病院では、「待合室で待つ」「入院中では」というシチュエーションでも、「していいこと」の情報提供してください。それが、わからない(推測する、想像 する、予測するのが苦手)ため、困ったこともしてしまいます。本人は、したくて困ったことをするのではありません。することがわからないから、わかること をしてしまうのです。それが場にそぐわないことだと、困ったことに人に映ってしまうのです。
 

<実際に出会う>
 非常時には、自分が想っているものが手に入らないこともあります。3月の震災の時には、被災地の非ではありませんが、関西でも、いつも通りではなかった ことがたくさんありました。いつもなら刊行されるのに、発売延期になった雑誌、いつもなら放送しているのに、していないテレビ番組。そういうときには、実 際に「発売延期」になったことを知らせるチラシを見てもらいます。それでも納得がいかないときには、本屋に行って、ないことをその目で確認してもらいま す。

 新聞の番組欄で、テレビ番組が変更になっていることを知らせることは、普段の暮らしの中で、高校野球や国体、大きなニュースが入ったときでもできる手立て のひとつです。

 説明では、本人が、「実際にそのものに出会う」ことでの納得に勝るものなしなのです。

<マイ@@を作る>
 停電のときの懐中電灯、水道がでなくなったときのポリタンク水。みんなにとっても大切なものですが、自閉症・発達障害のお子さんの中には、人と兼用する のが苦手なことがあります。あなたも使って、私も使う。となると、自分のではないなと使わないようになるか、人が触るのが嫌で、もめてしまうか、だいたい どちらかになってしまいます。

 それで、もし可能なら、安全なもので、マイランタンやマイバケツといった、専用のもを用意します。こうすることで、所有格がつき、これは自分のだけど、他 のはよその人のものだから、触らないようにするということにも気が付いていきます。

 兼用をせず、自分のものがあるは、非常時のときには、随分と安心感につながります。

<時間や期間は、長めに伝える>
 今回、お父さんがいつもの時間に帰ってこないという帰宅難民もたくさんおられました。そんなときにご家族に連絡も付かない状況も生まれるでしょう。お子 さんの中には、お父さんの帰宅時間が気になる方もいらっしゃいます。そんなときは、見通しの時間より、多めの時間を伝えましょう。もし、その時間になって も帰ってこないことになっても、連絡があって、○○時になりましたと、また、長めにスライドします。そうして、気になることが、宙に浮かないようにするこ とで、気分的に楽に感じられます。

 非常時の際、学校が始まるのはいつになるのか、病院の場合なら、退院の日はいつかについても、同じで、その日には確実に登校できるであろう、退院できる であろう日を知らせます。まだ確定していない場合は、多めに伝えましょう。
 また、長期過ぎて決まっていないときには、「この日に、決まります。先生(医師)が、教えてくれます」とそういう伝え方をします。

<刺激をさける>
  非常時には、思いも寄らぬことが目の前で展開されます。先日も交差点でトラックと軽自動車が接触事故を起していました。凹んだ車体を見ると、大人でもド キドキしますよね。子どもで、しかも、視覚的な記憶力がよい自閉症・発達障害のお子さんなら、なお更、強烈な印象として災害現場、事故現場のような傷つい た姿が残ってしまいます。

 けれども、マスコミは、どうしてもそういう過激なシーンを何度も繰り返して流す傾向にあります。その繰り返された映像、ともに流される音楽、過激な表現 によって、必要以上に刺激を受けるのは、子供達だということを、大人は知っておいてもらいたいものです。
 
 できるだけ過激な情報、悲惨な映像は避けます。テレビで災害の報道番組しかしていないときは、他の見てもいいものを、DVDや他の番組など促していきま しょう。このときも、やっていいことを伝えるを基本とします。

 また、刺激が多く、なにかしら気持ちを訴えてくるときには、ますそれに共感します。「こわい」なら「こわい」「悲しい」なら「悲しいね」です。跳ね除け ると、その気持ちの行き場がなくなり、余計に不安定になります。ただ、言葉で慰めることよりも、安心できるひとりの空間を作り、そっとしておく方が、本人 が落ち着くのを助けます。

<選んでもらう>
 緊急時には、いつもは手に入る飲み物が手に入らないこともあります。そんなときは、そこにある飲み物の中から、「水とお茶、どちらにする?」と二択でも いいので、選んでもらうことです。そうすると、押し付けられた感覚が減り、自分の意思がそこに入るので、受け入れやすくなります。

 逆に言うと、一つのものにこだわるというのは、一つのものしか知らない、選択活動ができないということでもあります。なので、普段の暮らしから、自分のも のは自分で選ぶ習慣をつけましょう。緊急時ほど、自分で選べない状況になるのです。その中であっても、選ぶ部分があると、モチベーションや受け入れが違っ てきます。

 病院の例でいうと、いつ行くか、誰といくか、終わった後のご褒美は何にするか?など、治療や状況が選べないとしても、そのほかには、選べるものはいっぱ いあるでしょう。病院、散髪、本人が苦手なものであっても、ただ、連れて行かれるのではなく、そこに自分の意思が入るのは当たり前のことです。だって、暮 らしの主人公は自分自身なのですから。

<Happyを伝える>
 非常時では、どうしても暗いニュースが多いです。それが、いつまで続くのかがわからない、どうなるのかがわからないから、心根をよりしんどくさせます。
 そういうときには、「こうすれば、Happyになるよ」という説明をしてもらいたいなと思います。
 その一つが、上記で書いた「みとおし」ですね。スケジュールや時間軸支援で、お父さんが帰ってくる、学校へ行ける、お家へ帰るなどを伝えることができま す。

 また、解決方法なら、「節電すれば、みんながHappyになります」「薬を塗れば、傷が治ります」という具合です。それも、見える化しておくと納得が早 くなります。
しんどいことでも、Happyのためには、我慢しようという気持ちも生まれていきます。

 説明には、四コマメモ、どうしてメモを使います。四コマは、起承転結で、物事を伝えることができますが、私は、できるだけ四コマ目をHappyになるよう に書いています。

<仲間はずれにしない>
 先の東日本大震災で、ようやく言語化できた、非常時の支援で、もっとも大事なことは、「仲間はずれにしない」ということでした。たいへんなときほど、ど うせわからないからと、伝えないでいたり、ごまかしたりしてしまいます。でも、その「偽り、嘘」が、後に行き詰って、それに上塗りをしなくてはいけなくな ることは、往々にしてあるものです。結局、嘘の上塗りができずに、誰もが嫌な気持ち、なかなか納得ができないために、力ずくということもよく起こります。

 最初に書きました。子どもでも知的障害が重くても、「なにかあったな」くらいはわかるのです。でも、「なにがあったの?」を尋ねることができないと。だ から、「こんなことがあったのよ。」と仲間はずれにしないで、伝えることがともに生きることだと思います。

 仲間はずれにされていない感覚は、自分にもちゃんと伝えてくれる、自分が伝えたことがきちんと伝わっていく関係性を培っていきます。

 そして、そういう関係性がある人のいうことは聞こうとしますし、そういう関係性のある人に言おうとします。私たちが、障害児・者との間に作らなきゃいけな いものは、関係性です。

 でも、それを、非常時に急に作れといっても、難しいのです。だから、日ごろからの関係性が、非常時には、ものを言うのです。

 ある自閉症の成人のAさんが通われていた病院でのお話。最初の医師は、全部口頭で質問をされました。本人は、オウム返しや、わからないことにはちんぷんか んぷんの返事。そして、「そうですね、変わりない感じがしますね、同じお薬だしておきましょう」とカルテを書く。親御さんは、隣で、この診察でなにがわか るんだろうかと、隣で想いました。

 そして、転院し、次の医師は、コミュメモの「おはなしツイン」を使って、本人とやりとり、挨拶の後は、お正月にお餅を食べたか、嫌なことは無いかとか具体的な 会話。そして、十数枚やりとりがあって、「落ち着いていますね。自分の思いも出してくれてる」とそれから、処方箋を書いてくださいました。

 帰りにAさんは、親御さんに言ったそうです。「(転院した先の)@@先生だから、よくなりました」と。それくらい、安心感が違うのです。

 もし、緊急なことがあったとき、さて、どちらの医師の言うことを、Aさんは、聞くでしょうか?もう、おわかりですね。

 どうぞ、仲間はずれにしないで、わかる形で伝えてください。親と子、先生と生徒、支援員と利用者、医師と患者…どの間柄も、同じと想います。

<場所を伝える>
 避難所にいったとき、落ち着かないのは誰しも同じことです。自閉症・発達障害のお子さんは、多動という特性もありますし、知らない場所で不安が増すと、余 計あちこちして、見て納得をしようとします。昔は、新一年生(新入生)に、「学校徘徊(学校探検)」という行為がよく見られました。でも、今では、あまり 言われません。それは、まず入学前に学校の写真や見取り図という情報提供をするようになったからです。

 場所を伝えてもらうことで、活動に参加するときの安心感が違います。なので、非常時の避難所などでは、見取り図を書いて、過ごす部屋、使うトイレ、移動の 通路など、本人に必要なところを前もって知らせておくことです。

 病院などでは、移動するときは、見取り図上で、「レントゲン室に行ってください」と見える形で伝えましょう。

 また、入院時には、ほかの家族が今どこにいるのかを示す、「家族マップ」などを作っておくと、お母さんが部屋にいないときなども、気になりにくいです。 (単身赴任や、引越しなどにもよく使う手立てです)

 避難所等で、自分たちが使うエリアはカーペットや衝立を使う、座る場所にはマイ座布団を置く、診察台の頭を乗せるところには小さい枕、入り口には靴や鞄 を置くマーク。これらを、「場所軸支援」といいます。本人の活動、行為に必要な場所をみてわかるように、はっきりすることです。ないと本人が動きにくいよ うなら、見える支援を心がけてください。

 めんどくさいようですが、その地図の用意や見える化のひと手間が、その後を楽にしていきます。

 あと、通常の防災グッズは、やはり、本人分として、そろえておくこと。その中でも、燃料と食料は、私たちでも一番必要なものですが、自閉症・発達障害の子 供達は、いつもできることができる方が、それを、頼りに生活を組み立てていきますので、ルーティンとなる活動、たとえばゲームであればそれを動かす電池等 は蓄えておきます。また、食べ物にこだわりのあるお子さんも多いですし、こだわりの食糧備蓄があると、助かったというお話を今回の震災で聞きました。

 でも、大人がそろえるには、やはり限界があります。また、人がそろえたもので、足らないものがあったときの納得はしにくいものです。なので、緊急時でも、 自分で持っていく荷物を揃えることができるとなにか足りないとしても、持ってこなかったのは自分ですし、納得も早くなります。

 普段の暮らしで、持ち物は自分で用意する習慣をつけましょう。病院の待ち時間や旅行のときに、そういう工夫をしていきます。そのためには、自分で選ぶがや はりいるのです。

 日ごろから、自分で選んだものを、自分で持つ習慣が付いていると、非常時のときは、自分から動こうとしてくれます。そういう「自分の暮らし」を持っている 人は、こういうときに強いわけです。

<ハンドブックを活用する>
 東日本大震災のときに、一番最初に出た支援の情報は、おめめどうの『非常時の支援と工夫』でした。それを、一月後の4月11日に出版して、東北の岩手、宮 城、福島の三県(千葉や茨城といった被災されたところも少し)に1500部、それから、おめめどうの巻物カレンダー大曜日なしを1500枚、お送りしました。なに かしら役立ったのであれば、幸いです。

 それ以外では、多くの人が、自閉症協会の『防災ハンドブック』発達障害情報センターの『災害時の発達障害児・者支援について』を参考にされていました。や はり、日ごろからこういう情報を、家庭、学校、施設、行政が、手に取れるところに置いておくというのは、必要なことだと思います。

 病院関係といえば、診療所に置いてある、ハンドブックが役立ちます。眼科では、目の病気やアレルギーといった内容が、イラストがたくさん入って冊子化して あります。そういう小冊子を、日ごろから集めておくと、いざ、具合が悪くなったときに、見せて説明することができます。素人の親があれこれいうよりも、病 院が出しているものの方が、本人も信頼していきますよ。

 小さいお子さんには、体の図鑑などを買っておくのもいいでしょう。もちろん、今ではネットには膨大な情報がありますが、備えということであれば、電源がい らないものがいいので、病気や症状の説明の都度、わかりやすいものをプリントアウトして、貯めておくとすぐに見せることができます。

 インターネット、携帯電話、モバイル通信、さまざまな機械がでていますが、今回の震災でも見られたように、電気ガス水道といったライフラインが途絶えたと きほど、アナログが、役に立ちます。どうぞ、デジタルのよさ、アナログのよさを理解していただき、今回の文章の中心である、「書いて(描いて)見せる」 を、基本の支援を、知っておいてもらいたいなと想っています。

 多くの方からのメール、ファックスをいただきました。計画停電を教える」には、「寒いのに上着を着てくれない」、それから、「祖父母が津波で行方不明で す」まで。困った、しんどい、つらい、切ない、悲しい悲鳴が聞こえてきました。

 でも、そのときに想ったのは、『日ごろの関係性』があれば、多くは伝わっていくけれど、それがなければ、どうしていいかがわからないだろうということで す。非常時ほど、日ごろどうしていたかが、問われるときはありません。そのときになって、「やっていてよかった」「伝えられる、伝えてくれる手立てがある」 「選んでくれて助かる」ことに、気が付くでしょう。

 だからこそ、普段から、仲間はずれにしないで、見えるコムを取り入れて、本人にわかる、えらべる、できる暮らしをしてもらいたいと心から願っています。

 『非常時の支援と工夫』という冊子を書いて、送付するということをしましたが、私自身は、被災をしたわけではありません。あくまでも、手立ての一つとし てお知らせしただけです。

 東日本大震災が復興されるにつれ、どういう支援が必要だったのかということは、検証されていくと思います。医療に従事される方だけでなく、一般の私たち も、経験者の知恵を真摯に学んで、これからの非常時の支援に活かしていきたいと思います。


































お問い合わせは
株式会社 おめめどう
669-2223兵庫県篠山市味間奥190−8
メールharuyanne@omemedo.tanba-sasayama.com
TEL&FAX 079-594-4667














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