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写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム 〈青年期編〉―自閉症のある人に教えるコミュニケーション ジェド ベイカー著


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写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム







 これは「ふきだしーる」の開発の元になった本を読んだkingstoneの感想です。引用部分はゴチックです。

写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム 青年期編 
ジェド・ベイカー著
門眞一郎・佐々木欣子訳

 すっごく面白いです。

 読む前にいろいろ疑問もありました。しかし

訳者前書き
●第1部 予備知識

を読んで、いろいろなことが氷解しました。

 ソーシャル・スキル・トレーニングは現在たいへん注目されています。しかしネットの上では当事者と思われる方の「それって定型の文化を押しつけているだけじゃないか」みたいな意見も見ることがありました。それへの答えもあります。

訳者前書き

 しかし、このアルバムを読んだり見たりするだけで、スキルが実際に使えるようになるわけではありません。そうなるためには、練習をしなくてはなりません。
(中略)
 ただ、付け加えておきたいことは、視覚的な理解がよいだけに、無理な ソーシャル・スキルを視覚的に押し付けないようにしなくてはなりません。つまり《本人のニーズ》(必要なこと)を満たす支援となるべきで、周囲の《大人た ちのデマンド》(要望)を満たす指導になってはならないのです。《本人のニーズ》と《親や教師のデマンド》とは、はっきり区別する必要があります。《親の ニーズ》などという、もっともらしい表現がまかり通っていますが、その実態は悪しきパターナリズムに過ぎないのです。

 Wikipediaによるとパターナリズムとは「パターナリズム(英: paternalism)とは、強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益になるようにと、本人の意志に反して行動に介入・干渉することをいう。」との ことですが、利益になればまだしも、全然利益にならないことも多いと思われます。

●第1部 予備知識

アスペルガー症候群と自閉症スペクトラム(ASD)

 《自閉症スペクトラム(ASD)》(広汎性発達障害とも呼ばれます) は、感覚・認識・運動・言語・対人感情などの発達に関するさまざまな特性からなっています。アスペルガー症候群や自閉症、特定不能の広汎性障害(PDD− NOS)はASDの中ではよく見られるサブタイプです。」
(中略)
 ASDの症状はあるものの、自閉症やアスペルガー症候群のような特定 の診断基準を完全には満たさない場合、主として診断名はPDD−NOSとなります。実のところ、ASDの中ではPDD−NOSが最も多いのです。つまり、 ASDかどうかの判定はできても、ASDの下位分類を特定する鑑別診断のプロセスはまだ十分ではないのです。

 そして視覚的支援の重要性が説かれます。

 またこの本を読むと良い対象として

●ソーシャル・スキル・アルバムは誰が使うべきか?

 ソーシャル・スキル・アルバムは、注意をひきつけ、抽象的なスキルを 具体的なステップに分けるので、ほとんどすべての《定型発達の》人たちに役立つでしょう。聴覚的言語情報を処理し、抽象的なことを考え、注意を集中し続け ることなどが難しい人には、特に役立つことでしょう。その中には、ASDの人のほかにも、注意欠陥性多動障害(AD/HD)や学習障害(LD)の人たちが います。

 いやーこれは全部読んでみて思いました。定型発達の中学生にすごく役に立つのじゃないだろうか。

 それと、当事者の方が読んでも役立つのですが、すっとわかる人はいいのですが、へえそうなの?というふうに思う人には教師なり支援者さんの解説が必要な気がします。

 アルバムの使い方の細かい注意点も書かれています。例えば

 スキルの《よくないやり方》を説明したり実演したりせずに、《よいや り方》だけに着目することもあります。そのような場合には、そのスキルを教える間は《よくないやり方》のページを何かで覆っておくとよいでしょう。《よく ないやり方》を教えると、次のような問題が起きる可能性があります。すなわち、一部の生徒は、間違った行動をとても面白がり、自分が楽しむために、あるい は、ほかの人を面白がらせるために、スキルの間違った使い方をわざとし続けることがあるのです。
(中略)
 肝心な点は、本人のことをよく知っておかなければならないということです。やたら《ばかげた》注意獲得行動をとる生徒には、スキルの《よくないやり方》のロールプレイは向いていません。

 もう、ごっつい実践してはる人やなあ、と思います。

 それから「いくらアルバムでも、この生徒のこの場面、というのがあるから網羅するのは無理じゃないか」と思っていたら

 本人が写真のモデルになったり、紙やパソコンを使ってアルバムにまと めたりすることで、ソーシャル・スキル・アルバムの創作作業に参加することができます。自分のアルバムを作ることで、本人が得るものは倍増します。写真を 撮っている間に、スキルのロールプレイをすることができます。それから、そのスキルに取り組んでいる自分の、とても魅力的で保存可能な記録に注意を向ける ことができます。
 スキルを学ぶことに気が乗らない生徒には、《ほかの生徒の手伝いをす る》という想定で、アルバム作りに参加してもらい、意欲を高めることができます。(略)そうすれば、自分が支援を受けているという引け目を感じることなし に、必要なスキルを習得することになるかもしれません。

 なるほどなあ、です。これ小学校でも中学校でも高校でも、持っていきようで行けそう。周囲の子ものりのりで協力してくれるのじゃないかなあ。

 本人が得になるのじゃないと・・・というのも出てきます。

 例えば、《「だめ」という返答を受け入れる》スキルは、「だめ」を受け入れると相手が気分をよくして、あなたが望んでいるものをくれるかもしれないということを意味するのです。

 また

●スキルの般化

 実行と応用を適切なレベルで達成させるために、スキル・ステップの反 復練習を理想的に行う場合は、新しいスキルを一度にたくさん般化させることは考えない方がよいでしょう。著者の経験では、数カ月の間、毎日、新しいスキル を1つないし3つ程度、思い出したり練習したりすると、般化が起こります。スキル指導の時間にスキルについての考えをもっと多く学ぶことができますが、一 度に1つないし3つの新しいスキルしか般化させることはできないでしょう。グレシャムら(Gresham et al,2001)が勧めてくれたように、よく文献に書かれている頻度よりも頻繁かつ集中的に、スキル・トレーニングを行わなければなりません。8〜12週 のコースを1回だけといういのではだめでしょう。1つないし3つのスキルに焦点を絞り、日常の場面で数カ月にわたり練習すると、かなりうまく般化されるよ うです。

 私風に翻訳すると「いっぺんにたくさんやろう思ても無理でっせ。かと言っていっぱい時間を取って教えればいいっちゅうもんでもない。ちょっとずつやんなはれ」というようなことになろうかと思います。

実践の機会を増やす

 実践するための機会を、一日の生活の中に自然に組み込む。また

 職業スキルに取り組んでいる人は、実際に仕事に就き、仕事を続けるべきです。また必要ならば、上手にやめる経験もすべきです。

 この「やめる」というのは「退職する」という意味かな?それもほんまや、と思います。次の仕事を見つけるのがたいへんかなあ・・・

スキル使用後の振り返り

 過去の状況を振り返るときは、間違えたことを例に挙げて生徒を《辱める》ことのないよう、配慮すべきです。以下のステップを踏んで、振り返りを建設的なものにし、否定的な判定を避けることができます。

 そして、より具体的な方法が挙げられています。

 この「《辱める》ことのないよう」というの、すごく大切な点だと思います。別にソーシャル・スキルの獲得に限らず、何についてもですが。レインマンのクライマックス・シーン(?私はそう思っているのだけど)も思い出します。

レインマン

第2部 ソーシャル・スキル・アルバム

 ここから実際に写真にふきだしのついたソーシャル・スキル・アルバムになります。写真によっては私には誰が自閉症スペクトラム障害(ASD)の人かわからないものもあります。そこらへんが「解説者が必要な場合」かな、と思います。

 たくさんの項目がありますが、いくつかあげると

●相手がうれしそうなら、近づきます。
●相手がいやな顔をしたら、相手から離れましょう。

 よくわかります。しかし、この「表情」を読み取るのがなかなか難しいかもしれない。

スペースインベーダーにならないようにする。

 なんで古いゲームが出てくるのか?と思いましたが、「ここでは宇宙ではなく、人間のまわりの空間の侵入者という意味になります。つまり、人に近づきすぎ る人という意味です。[訳者]」という説明でよくわかりました。これもいろいろな例が出ていますが、公衆のたくさん並んだ男性用小便器の場面が、おおこれ はいい、と思いました。

 よいやり方。右の男性はほかの人が使っている便器から離れた便器を使っています。
 よくないやり方。近寄りすぎです。右の男性は右端の便器が使えるのに、先に小便をしている人のすぐ横の便器を使っています。それに、となりの人の陰部をのぞきこんでいるみたいです。

 これは、なかなか教える機会を見つけにくいスキルですねえ。


 定型の女子中学生なんかにすごくいいのでは、と思った部分。

友人関係を築き、維持することに関係するスキル

●友だちがほかの人たちと一緒にいても、ねたんだり怒ったりしないことは、友だちと付き合ううえで大切なことです。

●怒ったりねたんだりすると、友だちはあなたともう付き合いたくないと思うかもしれません。

●友だちをほかの人たちと自由に付き合わせてあげれば、友だちはもっとあなたと一緒にいたいと思うかもしれません。

あと

要注意の話題

についてもいろいろ書かれています。

 規則違反について

●相手があなたや人の気持ちを傷つけないかぎり、相手に何をすべきかを命令してはいけません。

 また

からかいに対処すること

という項目もあります。

就職面接

 なるほどなあ、と思ったのは欠点を質問された時「よくないやり方。この生徒は、自分の短所をさらけ出します。そんなことを言うと、面接者は彼を雇いたいとは思わないでしょう。」つまり、相手についてもだけど、自分自身のよくない点も言わないようにしよう、ということです。


 まあ、アメリカの写真だなあ、というところはあります。挨拶に握手をしてたり、悪い例としてではなくて机に座って話す生徒が出てきたり。ちゃんと「注」で触れられていますが。そこらへんも「自分専用アルバム」を作ったほうがいいところでしょうね。

 この本は、「学校」や「センター」では一冊あった方がいい本ですね。教師や支援者は買っといた方がいい。保護者は・・・いらないと言いたいけど、専門家 でもこういうことをご存知ない場合があるので(例えばソーシャル・スキル・トレーニング(SST)についてはご存知でも、注意点はご存知なかった り・・・)そういう時に「こんなのもありますよ」と示すためにはあった方がいいかもしれません。

 ある方が端的な要約を教えて下さいました。

 要は、その子が使えるアルバムを作りましょう

 なるほど。

 ここに書かれているような対人技術は私は「自然に」覚えた部分もありますが、カウンセリングの学習やロールプレイングやエンカウンターグループで身につけていったような気がします。















写真で教えるソーシャル・スキル・アルバム少年編

ふきだしーる
ふきだしーる
 なお、この本の前著として左のものがあります。これは写真が小学生みたい。





 また、学校や家庭で写真にふきだしを簡単につけ加えるのに「おめめどう」の「ふきだしーる」があります。

ふきだしーる 写真左側が「セリフ」右側が「想い」各2シート、計4シート入って 210円


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