スケジュール事始め


最初、どこから、はじめるかっていうことで、みなさん、お悩みになるんですけれど。

 「家の構造化」と「スケジュール」この2つなんですね。


<ある親御さんAからの相談>


> そして、スケジュール!!
> これは今、毎日の生活を、食事、お風呂、歯磨き、就寝くらいで、表示してあります。
>
>
> これを、今通っているセンターで使いたいのですが。
> ルーチンされたものは分かってきて混乱もないのですが、ランダムにくる母子分離が、なおには混乱の種になっています。
>
> 給食が終わったら、お母さん戻ってきます、等としたいのですが、どのようにしたら伝わるのでしょうか?
>
> 母子分離のあった次の登園日には、朝園のカードを見せただけで泣いています。



 これは、園でのスケジュールをしてもらうチャンスですよね。


 活動を並べて、お母さんがバイバイするのは、ここ。お母さんが向かえに来るところは、ここだって、示すんです。最初は泣くかもだけど、段々と慣れてきて、そういうものかって、思われますよ。



 でも、そろそろ、特別なときじゃなくて、いつもスケジュールやっていきましょう。家でコツコツね。

 今日は、スケジュール事始めといきましょうか?



 試運転の時に、講釈したので、まあ、基本的ラインからおさらい!



 このときから、ご一緒の方、ほとんど、スケジュールわかってなかったか、フィットしてなかったかでしたね。

 どうでしょう?一年経って、スケジュール、わかってきていますかしら?



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<スケジュールのこと>


 スケジュールは時間的構造化ということですね。時間の流れを示しています。
 
 スケジュールは、実は、誰にとっても「必要だし」「常に持っている」ものです。
でも、その形は、人それぞれ違うと考えています。



 私たちは、それほど厳密な意味で、「見える形」のスケジュールが入りません。そ
れは、「時間の流れ」が暮らしの中で、自然と計れるからですね。活動や感覚と時計
をリンクして感じることも出来ます。



 「洗濯物を干し終えたら、だいたい10時だな」とか「お腹が減ったな…あ、もう
お昼だ」だとか、「ワイドショーが終わったから、夕ご飯の買い物にスーパーに行こ
う」「お父さんの帰る時間の15分前だから、お風呂入れなくちゃ」「ひゃ〜、銀行
が閉まっちゃった、また、明日行こう」


 そういうことを自然と思いついたり、頭の中で変更できるから、そうやって暮らし
ているだけで、スケジュールをしないでいるわけではないのです。



 ただ、「見える形」のスケジュールしていないだけなのです。



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【特性C】…概念を形成することが苦手である



ダダ「この世界のことは、たいてい具体的に見える事柄で、理解しているンだ」



<生活のしにくさ>…「この世界の仕組み」つまり色や形、数もそうだけど、さまざ
まな概念には、わかりにくいものがある。時間、空間は、特にわかりにくいから、な
にか自分なりの手がかりがないと、見通しがもてなくなったり、位置がわからなかっ
たりする。そうなると、不安になって、混乱してしまう。


<支援の方向性>…「映像化できないもの」がわかりにくいということを理解して、
概念を「映像化すること」つまり、視覚的な手がかりやジグ、スケジュール、タイ
マー、地図(図示したもの)などを使ってほしい。自分の動きやすさに添って構造化
された空間は、わかりやすくて、そして、とても居心地がいいから、安心して過ごせ
る。



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 スケジュールは、健常でも幼児学童期のお子さんや、知的障害だけのお子さんに
も、「有効」なものだと思っています。しかし、自閉症の人には「有効」なのではな
く「必要」なものなのです。それは、自閉症の人が「概念を形成しにくい」という、
とても、大きな特性をお持ちだからです。



 さて、スケジュールの形ですが。はじめる時に、いくつかのお子さんのポイントが
ありますね。



1,何が理解できるか(実物、写真、絵、文字…)?
2,色、形、数字などの概念で、わかっているものは何か?
3,どのくらいの分量がわかりやすいか?
4,理解しやすい、扱いやすい形態はどんなものか?
5,わかる終わりのサインはどんなものか?
6,お子さんの好きなことはなにか?



今、思いつくのはこのくらいですが、説明をすると、そのお子さんがわかるレベルの
ものを使うのは、大切なことです。実物だと携帯がしにくいということがありますか
ら、すぐに写真や絵カードにしてしまいがちですが、ミニチュアにするラベルを切り
取る、キャップを使うなど、形を小さくすることも可能ですので、そのお子さんのわ
かることで、それが「きっちり確実にわかる」から、次にステップへ移ってくださ
い。



写真がなかなか、理解できないというような場合、バックが写りすぎて、どこを見て
いるかわからないということもあります。切り抜いて、白い紙にはる、または黒い紙
に貼るということで、情報量を減らすと理解しやすくなることもあります。



また、私たちは、スーパーの店構えこそが、スーパーを意味するように思いますが、
お子さんは、どの部分を見て、そのスーパーを理解しているかはわかりません。自閉
症の人の視点は、「木を見て森を見ず」ということが多いです。お子さんの興味のあ
るところを(たとえば陳列棚)「スーパー」のカードにしてしまう。また、お子さん
にチェキなどで写真を撮ってもらい、それをカードにすることも、わかりやすさに繋
がります。



スケジュールは、多くの場合、上から並べ、それが、「1,2,3…」を意味します
が、知的に重いお子さんの場合、それだと情報が一度に目に入って、なにをしていい
のか、わかりにくいことがあります。


そんな場合は、めくり式にして、「今はこれをしている」が強調される方がいいかも
知れません。めくり式にする場合は、必ず「終わり」が必要です。エンドレス感があ
るからです。



1,2,3という数字がわかっていない時は、色や形といった本人がわかっているも
のを使います。


1=赤、2=青、3=黄色…という風に、どんなスケジュールや視覚支援にも同じ色
使いをすることで、赤→青→黄…といった流れがわかれば、数字がわからなくても、
時間の流れとして、意味することができます。


「お子さんが、わかるもの、興味のあるものを使う」…わからないもので、いくら続
けても、おもしろくはありません。



また、3までの数字しかわかっていない場合は、3つで終わりが来るように、スケ
ジュールを細分化します。3つで終わりが続いていけば、それは、4以降にもなるわ
けです。



スケジュールの導入時には、終わったら無くなっていくような形にする方がわかりや
すいです。終わったら、おしまい。めくっていく、カードを取り外していく、また
は、蛇腹のように折り畳んでいくといった具合。


ダダは、一面式の最期までかいてあるものを好みます。それは、お子さんそれぞれ違
います。また、終わったら線で消していくという形になっています(消さない時もあ
りますが)。なんにしても、「今なにをしている」が一番必要な情報ですから、消す
のは「終わって」からです。



けれども、気をつけないといけないのは、それがお子さん自身で扱えないようなめん
どくさいものだと、本人のものとして定着はしません。嫌がりはります。


マグネットのカードがピタッと張り付いてしまって、取れにくいとか、差し込み式
で、裏返すシステムだとか、クリップが気になるといった…そういう一手間が苦手な
お子さんも、おられますので、もし、お子さんに扱いにくいものであれば、端に
ちょっとしたつまみをつけるとか、もう一度差し込まないようにするとか、クリップ
ではなくマジックテープにするとか、「楽に」出来るものに変えてあげる必要があり
ます。



スケジュールの理解が中心ですので、考えないと出来ないというスキル(行
動)を出来るだけ省いてあげましょう。



私の知っている知的にものすごく重いお子さんの場合、「終わりがわかる」それだけ
で、行動されているかたもおられます。


活動→終わり→活動→終わり・・・・


でも、これが、本来のスケジュールの基本ですね。
私たちは、次の行動のはじまりを「終わりの合図」にしているだけなのですから。



幼児期の最初の導入期のお子さんには、家を中心にして、家→公園(スーパー)→家
と単純な構図のスケジュールをお勧めします。


公園(スーパー)などは、お子さんの好きなところや活動にしましょう。楽しみにな
ります。また、選択が出来るのであれば、その場所を選んでもらうのがいいでしょ
う。


また、どうしても銀行など親御さんが寄りたい時は、家→公園→銀行→家と入れてあ
げますが、この場合もどの順番で行くかなどは、お子さんに選んでもらうようにすれ
ば、割と活動もスムーズです。



最初から、全部のスケジュールとは考えないで、数は少しずつ増やしていくことで、
長いバージョンでの見通しになっていくと思います。



スケジュールは、自閉症児の命綱と考えています。私は、一番大切なことだと思って
いるので、ゆっくりと確実なものを見つけてあげて欲しいなと思います。

思いついたことを綴りました。この辺で。


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<ある親御さんBから>


懐かしい、懐かしい件名です。
試運転時、最年少だった息子も、今や「幼稚園のお兄ちゃん」になりました。


ハルさんと出逢った頃、1枚の行き先を写したカードから始めたスケジュール。

一歩外に出ると、勝手に行き先を決めて、そこじゃないと即、パニックになっていました。
右に行けばジャスコ。左に行けばコンビニって。


楽しいところにいくのに、そこに着くまで泣き叫ぶ息子に、何とかしたいという思いから始めました。



そして、スケジュールボードに2〜3枚のカードを貼るという状況が長く続いた後、1日のスケジュール、3ヶ月後にカレンダーへと進みました。



息子の様子を見ながら、必要に応じて進めていったように思います。



今では、生活の中で、なくてはならないものになっていて、特別なことではなく、食事をするように、当たり前に暮らしの中にあります。



ポイントは、2つあったようです。



息子にとって得するカードから入り、「カードっていいもの」と思ってもらうことで、次第に、息子にとってはイヤなことも、前もって伝えることで、混乱を避けることができました。最初の頃は泣いたけど、納得してくれるようになりました。



もう一つは、息子が気になるところを重点的に、丁寧に見せて伝えました。保育園の時、私が迎えに行くことは、わかりきっていると思っていました。でも、それが大切だったのです。



お昼寝→おやつ→ママ



こうして見せるだけで、頑張れたようです。これは、幼稚園になった今でも、必ず伝えています。どんなに分かり切っていても、つらくなると、ボードを見に行っているようです。



時計はこれから。どうやら、見ているようなんです。夏休み、いろいろやってみようと思っています。



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<ある親御さんからC>
 

時計やカレンダーよりスケジュールが先だったんですね〜。


昨日参観にいってきましたが、通園施設では


時計の絵とスケジュールの絵や写真が大きく貼ってありました。
どんな風に活用しているのか聞いてみたいと思います。



> 幼児期の最初の導入期のお子さんには、家を中心にして、家→公園(スーパー)→

> と単純な構図のスケジュールをお勧めします。



ここから、始めなくっちゃです。


ベランダで水遊び中に文字とイラストを書き、知らせてみました。

ベランダでおもちゃ→線香花火→お部屋でアイス

好きなものでいってみました。線香花火はしない、というので線で消し
ベランダでおもちゃ→お部屋でアイス


とすんなり動けました。その前日は2時間くらい同じ事をしていて
なかなか切り上げられなかったのが30分ぐらいで終われました。



ちょっとずついろんな場面で使っていこうと思います。



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 最初の一歩から、「具体的に暮らしにそったアドバイス」を、懇切丁寧に♪


 ハルネットBIGINNERSが、いよいよ、7月からスタート!